動画のストリーミングサービスが、ブームな昨今、家でくつろいだり、友人たちと集まって少人数で映画を見て楽しむこともあるのではないでしょうか?
そんな、ちょっとした楽しみを盛り上げるのにぴったりなのが、映画のテーマにあった「軽食(スナック)」。映画をテーマにしたフードやドリンクを用意するのはどうでしょうか?
Taste France Magazineの編集部では、一人で鑑賞する時も、友人とのおうち映画観賞会でも大活躍しそうな、フランス映画にちなんだ8つの軽食を提案します。
なお、今回は、フランス人監督による映画、フランスの美食をテーマにした映画、フランスが舞台となった映画から選びました。旅心もお腹も満たしてくれるフード&ワインの数々をご覧ください。
マカロン、プチフール、カヌレ ! 『マリー・アントワネット(2006年)』より
「パンがなければ、ケーキを食べればいいじゃない」を誰が言ったかについては諸説ありますが、仮にマリー・アントワネット王妃が言ったとして、それはどうやらケーキではなく、伝統的な菓子パンのことだったようです。 でも、その言葉の持つスイーツ三昧なイメージには憧れてしまいます(色とりどりのマカロンや小さなペストリーに囲まれるのは何よりも幸せ!)。ただし、こんな手の込んだ「プチフール」をおうちで作るのは大変ですよね、そんな時は、お店で買うので十分ですが、もし、やる気があるなら、ぜひ手作りに挑戦してみてください!
たっぷりのピノ・ノワールとシャルドネ 『おかえり、ブルゴーニュへ(2017年)』より
一人で映画を観る時も、友人との映画鑑賞会をする時も、ひとつ確かなことがあります。それは…。ワインがないと鑑賞会は始まらないということ!
色々なフランスワインがありますが、おすすめは、セドリック・クラピッシュ監督のヒューマンドラマ『おかえり、ブルゴーニュへ(2017年)』にちなんだピノ・ノワールとシャルドネです。
ブルゴーニュ地方のワイン醸造界を舞台に繰り広げられ、家族、土地、生きる喜びを表現した魅力的な映画です。さあ、2杯目を注いで一緒に乾杯しましょう。
チョコレート・パーティー 、 『ショコラ(2000年)』より
「チョコレート・パーティー」に反対する人はいないでしょう!ラッセ・ハルストレム監督の『ショコラ(2000年)』にちなんで、主役のヴィアンヌが開いたチョコレート店(ショコラティエ)をおうちで再現してみませんか?
自分で作ろうと気張らなくても大丈夫。お気に入りのチョコレート専門店や食料品店に行き、とりどりのショコラを購入します(色々なスタイルや食感、カカオ含有率の違うものをセレクト)。あとは、ちょっとした料理を作っておくだけ。チョコレート・パーティーは、食事を締めくくりとして最高のアイデアです(もちろん、食前でもいいですよ。)
ラタトゥイユ 『レミーのおいしいレストラン(2007年)』より
ネズミのシェフ、レミーの手作りのラタトゥイユを一口食べた料理評論家のアントン・イーゴが、子供の頃を思い出すシーンは印象的でしたね。ベジタリアンにも食べられるラタトゥイユは一見作るのが難しそうですが、実はご家庭でも簡単に作れます。色々な夏野菜(ズッキーニやナス、トマト)をスライスして重ねていき、ハーブやスパイスで味付けし、オーブンで焼くだけ。食と映画への愛情を一度に結び付けてくれる一皿です。たとえあなたのうちに、ネズミの天才シェフがいなくても大丈夫!
オムレツ『マダム・マロリーと魔法のスパイス(2014年)』より
オムレツは朝食だけに食べるもの?フランスでは「オムレツ」を一日中(もちろん夕食にも)食べるんですよ。この映画では、ミシュランの星付きレストランの女主人マダム・マロリーは、料理人を雇うのに面接するのではなく、すべての候補者にオムレツを作らせて実力を見ました。ブルゴーニュの映画で先ほどおすすめした、軽いピノ・ノワールやリッチなシャルドネを用意しているのなら、まったりしたチーズとキノコのオムレツは、簡単で究極の相性です。料理の腕に自信があるなら、映画に出てくる「鳩のトリュフソース」を試してみては?
フレンチ・ペストリー『キングス・オブ・ペストリー(2009年)』より
まだまだありますよ~。映画鑑賞の前に、フランスのスイーツを、用意してみてはいかがでしょうか?(正直に言うと、ご近所のパン屋さんで調達、ですね)。
この発想の元となったクリス・ヘゲダスとD・A・ペネベイカー監督の『Kings of Pastry(2009年)、日本では未公開』は、フランスのトップ・パティシェ16人が、フランス国家最優秀職人章の獲得を目指して競い合うドキュメンタリー映画。フランス人お気に入りのペストリーといえば、チョコレートの層を積み重ねた「オペラ」や「パリ・ブレスト」。そしてもちろん定番の「ミルフィーユ」も。すっかり口の中が甘いものを欲してるでしょう?
トマトのタルティーヌ 『ジュリー&ジュリア(2009年)』より
薄く切ったカリカリのバゲットに、新鮮なトマトとスイート・バジルを重ねたタルティーヌ(ブルスケッタ)はいかがですか?とってもおすすめですよ。
料理研究家ジュリア・チャイルドにちなんだ、家でも簡単に作れるこのレシピは、友人たちをおもてなしするのにぴったりな一口サイズのアペタイザー。たとえトマトの気分でなくても、エイミー・アダムス演じるジュリーが夫のエリック(クリス・メッシーナ)と光輝く料理の画像を見る有名なシーンを見れば、考えが変わります。 オリーブオイルをたっぷりかけ、トマトを山盛りにしたトーストがすぐに食べたくなるはずです。映画でモチベーションがわいたら、ジュリア・チャイルドの定番レシピ「ブフ・ブルギニョン」に取り組んでみてもよいですね。いずれにしても、友人たちからおもてなし上手と言われるでしょう。
グラス・シャンパン 『A Year in Champagne (2014年)、日本では未公開』より
シャンパンがないパーティーなんて、パーティーと呼べるでしょうか?
このドキュメンタリー映画(2014年)にちなんで、まずは、「泡」で乾杯をした後に、楽しむことをおすすめします。シャンパンは華やいだや気分や味わいだけでなく、さまざまな料理との相性も抜群。Taste France Magazineの読者の皆さんなら、映画(や本サイトの過去記事)でお分かりでしょうが、シャンパン=「シャンパーニュ」の称号をつけられるのは、シャンパーニュ産のワインだけですよ!