日本の旬を、フランスワインと 〈6月〉

By 山本 真紀

<6月> 梅が実る頃 ~ 合わせたくなるボージョレ&梅料理

June French wines and season in Japan

早春には香りの高い花を咲かせ、夏にはおいしい実を提供してくれる梅。梅雨の季節は、ちょうど梅の実を収穫する時期にあたりますが、体が梅干しを欲しがる時期でもあるんですよ。

体調管理に欠かせない梅干し

雨が降る日はなんだか体調がイマイチな人、いませんか?

どんよりとした空模様や湿気のせいでなく、じつは気圧の関係で自律神経のバランスが崩れがちになるからです。交感神経が優位になって肩こりや手足の冷え、イライラに悩んだときは、副交感神経を優位にさせる梅干しの酸っぱいお味が効果的。日本では昔から、「疲れたときは梅干し」との言い伝えがあります。梅干しに含まれるクエン酸も疲労回復、血流改善を促してくれるのですね。

そこで、とくに雨がちな日は、梅干しや梅酢を使った料理でリフレッシュを図りましょう。

家飲みにピッタリなガメイ赤

梅料理と相性のいいものとして真っ先にあげられるのが、ブルゴーニュのピノ・ノワール種を使った赤ワイン。完熟梅の果実味、梅干しの持つ酸味も、ピノ・ノワールとの共通項です。とはいえ、ブルゴーニュのガメイ種も忘れてはなりません。ガメイのワインは新酒のボージョレ・ヌーヴォーが有名ながら、ヌーヴォー以外がじつは狙い目です。世界中でブルゴーニュワイン人気が高まるなか、ボージョレやボージョレ・ヴィラージュ(指定された村で造られたボージョレ)は、まだまだお値段が控えめ。家飲みにもちょうどいいタイプが揃います。

梅味の肉料理を雨の日の定番に

良質なガメイ赤ワインは、フルーティで甘酸っぱい香りが梅との共通項。さらに、しっかりした骨格を感じさせるので、梅の酸味と塩気をきかせたカジュアルな肉料理には、ガメイのほうが合うこともしばしばです。

ボージョレのボトルをゲットしたら、さっそく料理のチョイスに入りましょう。

火にかけた出汁に鶏レバー1パック分と梅干しを数個入れて煮るだけで、はい、1品完成♪

豚の冷しゃぶに梅酢をかけて、はい、もう1品完成♪♪

調味料をあれこれ足すことなく、梅干しや梅酢だけで味付けが完成するのも、梅料理の魅力です。

「雨が降ったら、手軽な梅料理とガメイの日にしよう」なんて決めておくと、次の雨の日が待ち遠しくなるかもしれませんね。

Contributor

MakiYamamoto
山本 真紀

ワインライター

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