あまりの人気のために、一時は消滅しかけたツブ貝。しかし、グランビル湾の漁師たちによる持続可能な漁業のおかげで美味しい貝を守ることができ、2017年にMSC 「海のエコラベル」認証を、2019年にはIGP(地理的表示保護)認証を受けています。
知っておきたいこと
Buccinum undatum 科に属する IGPグランビル湾産ツブ貝は、とりわけ冷たい海を好むのが特徴です。ドーバー海峡の冷たい水が流れ込むグランビル湾は、貝の味を損なうとされている泥底がないため、特に恵まれた環境と言えます。潮の流れが強く、干満の差が大きいため、優れた水質が確保されています。
ツブ貝は、昔から今日のように人気があったわけではありません。長い間、タラ漁で釣り餌として使われるにとどまっていました。しかし、1990年代からシーフードの盛り合わせやアペリティフの定番となり、過剰に消費されるようになりました。当時、ツブ貝の漁獲量の90%を占めていたグランビル湾の漁師たちは、突如として絶滅の危機に瀕することとなった資源を保護するために立ち上がります。漁獲枠の導入、漁獲を許される最小サイズの設定、週末及び繁殖期である1月の漁の禁止…その結果、2017年末には、持続可能な漁業で漁獲されたことを証明するMSC「海のエコラベル」を、2019年には、IGP認証を取得しました。ツブ海漁は籠漁で行われます。これは、貝を根こそぎ獲らずに、やさしく採取する方法です。漁獲された貝は船上に揚げられ、選別され(47 mm未満の貝は海に戻される)、「グレル(grêles)」と呼ばれるメッシュケースに収められます。
特筆するべきこと
香り
視覚的に
味覚的に
栄養面のメリット
低カロリーで、良質のタンパク質を豊富に含むツブ貝は、低脂肪・低炭水化物です。
ヨウ素、マグネシウム、セレン、ビタミンB12、オメガ3脂肪酸を豊富に含んでいます。
利用方法
下準備
生で購入した場合は、冷水に1時間浸した後、よく水洗いしてください。そして、ハーブを入れた塩水で、冷水から10〜12分間茹で、そのまま茹で汁の中で冷ましてから水気を切ります。ゴムのように固くなってしまうので、茹ですぎないようご注意くあさい。殻ごと器に盛り付けます。爪楊枝などで身を取り出し、身にくっついている蓋を取り外します。
保存方法
調理済みでも、生でも、冷蔵庫で48時間まで保存できます。
食べ方のヒント
マヨネーズやアイオリソースを添えて。
殻から外してタタキにしたり、焼いたり、カットしてテリーヌにしたりと、さまざまな調理法があります。
とのペアリング
ペアリングワイン:
AOC ブルゴーニュ・ヴェズレー(vezelay)
AOP ミュスカデ・シュール・リ(muscadet sur lie)
AOP クール=シュベルニー(cour-cheverny)白