フランスのキャビアは1世紀にわたって発展してきました。特に、野生チョウザメの搾取が国際的に禁止された後、その需用は加速しました。
キャビアの生産には細心の注意が必要とされますが、高品質なキャヴィアの養殖に成功したフランスは、今日、中国・イタリアに次ぐ世界第3位のキャビア生産国に成長し、世界の需要に応えています。
知っておきたいこと
キャビアは14世紀からイタリアで食べられていましたが、フランスでキャビアへの関心が高まったのは、2度の世界大戦間に白系ロシア人が持ち込んでからのこと。1920年代のパリでキャビア人気に火が付きました。しかし、野生のチョウザメがジロンド河口からほぼ姿を消すに至った1982年、フランスでは野生のチョウザメ漁が禁止されました。これを機に養殖が盛んになりました。その後、チョウザメの伝統的な生息域であるカスピ海とバイカル湖から野生のチョウザメが姿を消したため、2008年には野生のチョウザメの漁獲が国際的に全面禁止となりました。その結果、世界各地にチョウザメの養殖場が出現し、養殖キャビアが天然キャビアにとって代わりました。
チョウザメは非常にデリケートな魚で、養殖にはノウハウが必要です。水質や餌によって製品の品質は大きく左右されます。フランスの生産者の細やかな心配りが、フランス産キャビアの人気を支えています。特に、アキテーヌ地方のキャビアは動物福祉に関する厳格な基準に基づいて生産されており、IGP(地理的表示保護)を申請中です。
チョウザメは3歳になると、超音波スキャンにより雌雄が判別されます。種によって異なりますが、メスは成熟するまでに7年から14年かけて大切に育てられます。生検によって卵の成熟が確認されると、メスの腹から卵をとり出し、ふるいにかけて、卵巣膜から卵を分離させます。その後、洗浄・すすぎ・水切りを行ってから、硬さ・サイズ・色で分別します。最後に、手作業で塩漬けにし、優しくかき混ぜます。その後、金属製の缶に詰められ、冷蔵保存され、缶の中で熟成が進みます。
特筆するべきこと
香り
視覚的に
味覚的に
栄養面のメリット
キャビアには、オメガ3や健康に良い多価不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。
編集後記
利用方法
保存方法
未開封なら冷蔵庫で。開封後は食べきるようにしてください。
ツール
キャビアをすくうスプーンは、シルバーやステンレス製ではなく、金や貝、角または木製のスプーンを使いましょう。金属臭により、キャビアの味が損なわれないようにするためです。
楽しみ方
シンプルにパンまたはブリニにつけて。身崩れしない程度に蒸したジャガイモを常温にして、その上にキャビアをのせると、とても美味しくいただけます。キャビアの味を損なわないように、熱々の上にのせるのは避けてください。
とのペアリング
つけあわせ:ジャガイモやゆで卵の上にのせて
ワインペアリング:辛口シャンパーニュまたはスパークリングワイン