フランス行きのフライトに乗ることはまだ難しいご時世ですが、次にフランスに行ったら何を食べようか、どんなワインを飲もうかと想像することは、とても楽しいですよね。パリが大好きな人にとっても、パリ以外の場所を見てみることで、様々な郷土料理やワインの楽しみを発見するきかっけとなります。ここでは、お散歩をしたり、一杯飲んだり、軽くお食事をするのに最高のフランスの9つの街をご紹介します。こんなにおいしいものを食べたことがない、というようなフランスの旅行気分を満喫しましょう。
ストラスブール
ドイツの影響をうけたアルザス地方の中心地であるストラスブールは、息をのむような体験の連続です。ライン川を散策し、色彩豊かな家や、明るい色の花、道すがらの美味しい香りを楽しみましょう。有名なノートル・ダム大聖堂に立ち寄って、壮大な尖塔に上り、素晴らしく美しい眺めを楽しむことも忘れずに。ストラスブールで最も有名な料理は、ピリッとしたシュークルート(キャベツ)、タルト・フランベ、塩味のきいたプレッツェルなどです。この地方の有名な、白ワイン(リースリング、ゲヴルツトラミネール、ピノ・グリ)を頂けば、のどの渇きも癒されます。
モンペリエ
日がな一日、海沿いで過ごした後は、街中でワインに浸る。モンペリエはそんなことができる街です。フランスの南部にあるこの街は、豊かな歴史とにぎわうワインバー、そして暖かい海からの潮風で知られています。この街が持つ最高のものを楽しむためには、まずトラムにのって、プラージュ・カルノンかラ・グランド・モットまで行き、昼間はビーチを楽しむ。夕方前にはファーブル美術館で、文化に触れるひと時を。そしてアンティゴン地区の面白いナチュラルワインバーをまわりましょう。ビーチが好きな人も都会の雰囲気が好きな人も、どちらも楽しめる最高な街です。
ランス
はじける滞在をお探しなら、ランスが最適です。パリの東145kmに位置するこの「シャンパーニュの首都」は、数日間パリを脱出したいと思っている方には完璧な場所です。ステンドグラスや「微笑む天使」で有名なノートル・ダム大聖堂は必ず訪れてほしい場所の一つ。17世紀のトー宮殿にも足を延ばしてください。オー・ボン・マンジェや ラシーヌで地元のチーズや産品を軽く食べ、街中に多くあるシャンパーニュ・ハウスはぜひ見に行ってみましょう。(テタンジェとルイナールが特におすすめ)。深夜の宴会はザ・グルー・ポットで。地元の若いワイン生産者と、一緒に飲むなんて機会もあるかもしれません。
リヨン
パリがお好きな人には必ず訪れてほしいのが、「南のパリ」とも呼ばれるリヨン。リヨンは、フランスで最も豊かな美食文化のある場所の一つです。コック・オー・ヴァン、アンドゥイエット、リヨン風サラダなどを、地元のカジュアルな居酒屋で楽しむことができます。旧市街で何日かを過ごし、2000年前のローマの円形競技場を見たり、2区でショッピングを楽しみましょう。芸術ファンであれば、リヨン美術館や現代美術館がおすすめ。ワイン産地への遠出をご希望の方は、ボージョレに行く一日ツアーをすぐに楽しむことができますよ。
アヌシ―
古いアルプスの魅力をお探しなら、アヌシ―です。フランス南東部にあるこの小さな町は、石畳の路地、パステルカラーの家々、そして泳ぎやウォータースポーツができ、夏に一杯飲むのに最適なエメラルドグリーン色の湖で知られています。中世のお城シャトー・ダヌシーでこの地方の歴史的な遺産を見たら、小さなレストランで美味しい料理を頂きましょう。このアルプスの村は、ボリュームたっぷりのチーズをベースにした料理で知られています。例えば、ラクレット、フォンデュそしてジャガイモをふんだんに使ったタルティフレットなどです。白のアルテス、赤のモンドゥーズなどの地元のワインや、同じくらい爽やかな地元のビールを一緒に注文するのをお忘れなく。
トゥール
パリの街から一歩出たいという人の多くは、東のシャンパーニュに向かいますが、向きを西に変えて、トゥールに行き、ロワール渓谷を見てみるのも、必ず楽しい時間となります。大学を中心としたこの街は、ルネッサンスの影響を受けたゴシック様式の教会で有名です。街角にある数多くのビストロは、軽く飲んで食べるには最高です。日中は有名なシャトーをめぐり、いろいろなワイナリーを巡ってワインに浸り、街のプリュムロー広場に戻ったらカフェ文化を味わってください。街の名前が付いたリエット・ド・トゥールや、シノンのポーチドエッグ、ボリューム満点の地元のヤギのチーズなど、この地方の美味を堪能するのも忘れずに。
カルカッソンヌ
ラングドックのオード県に位置するカルカッソンヌは、丘の上にある城塞都市で、中世のフランスを知るには理想的です。カルカッソンヌは、ガロ・ロマン期に造られ、1200年代に修理された二重の城塞の完全に内側にあります。わずかなお店と軽食を食べられるレストランは観光客向けですが、ラ・ バルバカンヌやレストラン・ラ・マルキエールは、濃厚なラングドックの料理の純粋な味わいを楽しめるおすすめの場所です。カスレやブーリッド(魚のシチュー)といったしっかりとした味わいの地元の郷土料理、あるいはしょっぱいオリーブといったシンプルなおつまみが有名です。お食事と一緒に、ピクプール・ド・ピネや、ボリュームのあるブレンドの赤ワインを楽しんで。
ボルドー
うまみのある赤、爽やかな白、あるいは甘口のワインがお好きな方には、ボルドーが最適。フランス南西部の港町であるボルドーは、ガロンヌ河沿いに位置しており、美術館、都会的な邸宅、おしゃれなビストロで知られています。ワインファンなら、新しくオープンしたシテ・デュ・ヴァンは必ず訪れましょう。アートが好きな方は、ボルドー美術館がおすすめです。街の脇道を散歩し、町中にあるテイスティングルームに入ってみましょう。驚くようなミロワール・ドー(水の鏡)もお見逃しなく。ボルドー風アントルコートやキャップ・フェレのフレッシュな牡蠣など、ボルドーの郷土料理を食べ、〆はラム酒が香るカヌレのデザートで。
ボーヌ
ブルゴーニュのコート・ドールの中心に位置するボーヌでは、ボルドーと同じように、ワイン・ツーリズムが可能です。城壁に囲まれたこの町は、見渡す限りたくさんのぶどう畑と、個性的なワインバーにあふれています。日中は、町中にあるテイスティングルームや、地元のワイナリーに出かけて行っても良いでしょう。多くのワイナリーでは事前の予約が必要なので、お忘れなく。毎年ワインオークションが行われるオスピス・ド・ボーヌ(オテル・デュー)を訪れ、クラシックな芸術を堪能した後は、カーヴ・マドレーヌ、ラ・ディレッタントや マ・キュイジーヌで素晴らしい食事を楽しみましょう。これらのレストランは地元の人にも観光客にも愛されています。ブッフ・ブルギニヨン、グジェール、ピリッとしたチーズは外すわけにはいきません。どれも、ピノ・ノワールやシャルドネ、あるいは地元のクレマンのおいしそうなワインとバランスが取れます。食通の人が、この町を愛することは間違いないでしょう