丈夫で、完全食品と呼べるほど栄養価が高いオート・プロヴァンス産のヒトツブコムギ。パスタやお米などの主食に代わる選択肢になるほどです。オート・プロヴァンスの生産者たちはその価値に気づき、2010 年にヒトツブコムギの IGP(地理的呼称保護)を取得しました。これにより、生産地域は古くからの栽培地域に限られ、種子は在来種の非ハイブリッド種子に、粗放栽培、農薬の不使用など、様々な規制が生まれ、品質が保証されるようになりました。その結果、素朴で美味しい味わいが受け継がれています。
知っておきたいこと
ヒトツブコムギは、現代に至るまで、容易に生きのびてきたわけではありません。人類が最初に栽培した穀類の一つと考えられており、とても早い時期から食用とされていました。しかしローマ人は、この穀類には興味を持っていなかったようです。プロヴァンスでは、ローマ人の後を継いだ北欧の部族が、新たにこの穀類の栽培に取り組みました。ところが 5 世紀から、またしても同じ道をたどることになりました。収量が少なく、その加工が少しだけ手がかかる作業であったために、ヒトツブコムギは人々の間で流行することはありませんでした。しかし、オート・プロヴァンスでは、その栽培が常に続けられてきました。毎年、IGP の範囲内にある標高 400m 以上の 235 のコミューンでは、それぞれの区画で 3 年に一度、10 月中旬頃に種まきが行われ、8 月末に収穫されます。この間、化学肥料は一切与えられません。必要な場合にのみ、機械で除草するだけです。ヒトツブコムギは、最長で 2 年間保管された後、殻を取り、粒を選別して包装されます。そして多くの料理に使われていくのです。
特筆するべきこと
視覚的に
味覚的に
栄養面のメリット
ヒトツブコムギには 8 種類の必須アミノ酸がすべて含まれており、グルテンが少ないのが特徴です。
編集後記
利用方法
保存方法
保存瓶や缶に入れて、光の当たらない乾燥した場所で数ヶ月保存可能。
下準備
さっと洗って、水に数時間浸しておきましょう。
お料理に
お米と同じように、水や牛乳で調理します。
リゾットのように、ブイヨンを少しずつ加えて調理しても。
とのペアリング
オリーブ、ズッキーニ、トマト、ナス、紫アーティチョークなどのプロヴァンス野菜と合わせてお惣菜に。
バニラやチョコレート、ラズベリーなどと合わせてデザートとしても楽しめます。
ワインを合わせるなら、コトー・ヴァロワ・アン・プロヴァンスのロゼを。昇天級のマリアージュです!