間違いなく世界で最も有名なワインと言えるでしょう。シャンパーニュは、特別な日やお祝いなどの機会に飲まれます。
テロワール、ブドウ品種、ヴィンテージのすべてが集約され、特別で唯一無二のシャンパーニュが生まれます。
知っておきたいこと
シャンパーニュ地方のブドウ畑はパリ盆地から東、白亜質で浸透性が高くミネラル豊富な地盤に広がり、この地質がシャンパーニュに繊細さをもたらしています。石灰質岩石に掘られたワイン貯蔵庫もシャンパーニュの熟成に最適な環境を提供しています。
気候は大陸性です。
使用品種はピノノワール、ムニエ、シャルドネ。その他の品種で使用を許可されているものは産地内にわずか 0.3 %しかありません。シャンパーニュは異なる品種、テロワール、ヴィンテージをブレンド(アサンブラージュ)して生産されます。
発泡性の白またはロゼワインは、二重の発酵を経る、有名なシャンパーニュ方式で醸造されます。まずタンク内で一次発酵させ、次に瓶詰めし貯蔵庫で二次発酵させます。すべてのシャンパーニュは、最低でも 15 ヶ月間貯蔵庫で熟成されます。
シャルドネ単独(白ブドウ)で造られるシャンパーニュをブラン・ド・ブランといい、ピノムニエ、ピノノワール(どちらも黒ブドウ)またはこの2品種のブレンドから成るシャンパーニュをブラン・ド・ノワールと呼びます。
「ドサージュ(補糖)」とは、リザーブワインと甘蔗糖を混ぜて作るリキュールを製造途中に加えることです。 このドサージュにより、シャンパーニュの仕上がりが決まり、ブリュット・ナチュール(ドサージュなし)、エクストラ・ブリュット(糖分 0g ~ 6g / 1L )、ブリュット(糖分 15g 以下 / 1L)、エクストラ・ドライ(糖分 12g ~ 20g / 1L)、セック(辛口)(糖分 17g ~ 35g / 1L )、ドゥミ・セック(半辛口)(糖分 33g ~ 50g/1L )、また生産量は少ないもののドゥー(甘口:糖分 33g ~ 50g 以上 / 1L)に分けられます。
テロワールに応じて「グラン・クリュ(マルヌ県の 17 地区)」、「プルミエ・クリュ(44 地区)」の他、「クリュ」や「セカンド・クリュ」などに分類されます。
また、同じ年に収穫されたブドウから造られるヴィンテージ・シャンパーニュもあります。「スペシャル・キュヴェ」あるいは「プレステージ・キュヴェ」は最高級シャンパーニュを意味します。
ワインラベル(エチケット)にも独自の表記があります。
「NM」または「Négociant manipulant(ネゴシアン・マニピュラン)」とある場合、ネゴシアンが自身のブドウに他の栽培農家のブドウを加えてシャンパーニュを造ります。
「CM」または「Cooperative de Manipulantion(コーペラティヴ・ド・マニピュラシオン)」とある場合、ネゴシアンのメゾンにブドウを提供するものの、自身のブランドを作ることもできるワイン醸造協同組合のこと。
「RM」または「Récoltant Manipulant(レコルタン・マニピュラン)」は、自身のブドウを醸造、ブレンドする生産者を指します。
「RC」または「Récoltant Coopérateur(レコルタン・コーペラトゥール)」は、自身のブドウを協同組合に託し、製造途中または瓶詰めされたシャンパーニュを引き取ります。
「MA」は「Marque d’Acheteur(マルク・ダシュトゥール)」の略で、顧客名を冠して製造されるシャンパーニュ。
「ND」または「Négociant Distributeur(ネゴシアン・ディストリビュトゥール)」とは、他のシャンパーニュ生産者が製造したシャンパーニュに自社ブランド名を冠する業者をいいます。
特筆するべきこと
香り
視覚的に
味覚的に
編集後記
利用方法
お飲みになる前に
若いうちは 4 ~ 7 ℃、熟成が進んだら、またはヴィンテージものについては 10 ℃ までが適温です。
水と氷を入れたシャンパンクーラーに 20 ~ 30 分、または冷蔵庫に 3 ~ 4 時間入れてお召し上がりください。
保存について
ボトルは 12 ~ 14℃ の冷暗所で保存しましょう。
ヴィンテージ無しの辛口:若いうちが飲み頃
ブラン・ド・ブラン:4 ~ 10 年
ヴィンテージおよびスペシャルキュヴェ:10 年以上
グラスは…?
フルートグラスまたは脚付きのチューリップグラスがおすすめです。
とのペアリング
エクストラ・ブリュット:カキ、生魚、魚介類
ヴィンテージ無しのブリュット、ブラン・ド・ブラン:アペリティフ、魚介類
ヴィンテージ有りのブリュット、ロゼ・シャンパーニュ:肉料理やチーズ
セック、ドゥミ・セック:デザート