日本の旬を、フランスワインと<10月>

By 山本 真紀

10月は栗ご飯とワインでホッコリ
深まる秋に南仏シャルドネを
 

October French wines and season in Japan

店先で穫れたての栗を目にすると、秋の深まりを実感します。栗も鮮度が命、とくにツヤツヤして重みのあるフレッシュなものがおいしいのだそう。いい栗が手に入ったら、ワインのお供を1品料理してみませんか。

アルデッシュは栗とワインの名産地

フランスでは、晩秋になると街頭に焼き栗を売る屋台が出始め、行き交う人々の〝オヤツ欲“を駆り立ててくれます。栗の産地としてフランスで有名なのは、アルデッシュ。リヨンから地中海へ向かって南下した先にある、山がちな一帯です。ローヌ地方の一画を成すアルデッシュはまた、良質なワインが造られる地としても知られてきました。また、近年は有機栽培に力を入れるワイン生産者が増え、自然派ワイン愛好家の注目も浴びています。そんな背景を知ると、アルデッシュのワインと栗のペアリングに挑戦したくなりますね。

ご飯には栗ときのこをタップリと

栗は、焼き栗やモンブラン・ケーキなどスイーツの材料だけではありません。テリーヌやパイに入れたり、スープにしたり、とフランス料理では随所で使われています。和食ですと、やはり代表的なのは栗ご飯。そこで、栗ご飯にワインを合わせてみましょう。「お米とワインは合うの?」なんて疑問に思うかもしれませんが、味付けした米飯なら、ワインはスルスルと進むもの。塩気のあるパンとワインが合うように、旨味と塩気を効かせたご飯でワインは十分に楽しめます。白米に栗のほか、白まいたけなどのキノコをたっぷり入れ、出汁を注いでいつも通りに炊飯。少しくらい冷めてもおいしいままいただけるのが、味付きご飯のいいところです。

ふくよかなシャルドネで乾杯
アルデッシュでは赤ワインも白ワインも造られていますが、栗に合わせたいのは断然白ワイン。栗やお米が持つほんのりとした甘さに合わせ、果実味の自然な甘さを感じるシャルドネがピッタリです。柑橘の爽やかな香りや酸味も含み、ボリューム感たっぷりな白ワインですから、米飯を噛みしめた時に広がる出汁の旨味にも負けないパワーがあります。さらに複雑味もあるので、栗ご飯のようなシンプルな旨味だけでなく、寄せ鍋のような様々な具材の旨味とも仲良しになれるワインなのです。今秋、栗ご飯のほか秋の旨味たっぷりな料理を食卓に並べる予定がある方は、ぜひアルデッシュのシャルドネ白ワインをチェックしてみてくださいね。

 

Contributor

MakiYamamoto
山本 真紀

ワインライター

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